ライゲージシステム(けい留)


食肉処理のプロセスは衛生区画外の処理ラインで始まります。ここでは、屠殺される前の豚が食肉処理場のけい留所に1~2時間ほど入れられます。

 

屠殺される前に豚は食肉処理場内のけい留所に1~2時間ほど入れられます。このけい留所の時間は家畜を平静にする効果があります。豚を平静なまま移動させ、CO2ガスによってスタンニングすることにより個体にストレスのかからない最高の肉質を得ることができます。ストレスは肉質に有害な影響を及ぼします。

この広々とした家畜一時けい留所は3,800頭の豚を収容でき、3時間半の食肉処理に対応しています。このけい留所は夜間に利用されることもあります。例えば、夕方の早い時間に納入が終わっても、食肉処理が真夜中(12時)まで続いているようなときです。

豚の移動

豚を一時けい留所から、(新たな優しいシステムに従い)二酸化炭素でスタンニングする場所へと移動させます。ここでは群れ動物である豚の習性を利用して、一度に7、8頭の小さな群れで前へ進ませます。また、より明るい方へ移動するという豚の習性を利用しています。

さらに、豚は坂を登りたがるため、床には2%の緩やかな傾斜がつけられています。豚が自発的に移動するのに加えて、可動間仕切り壁によって機械的に促します。もし、必要であれば、係員が手で豚を追いやります。

二酸化炭素を使用したスタニングとスティッキング

 

デンマークでは二酸化炭素でスタンニングした後、スティッキング(刺殺)をする方法が最も穏やかな屠殺方法であると考えられています。豚は7,8頭の群れに集められた後、エレベーターの中に追い込まれます。エレベータを降下させた場所で、濃縮した二酸化炭素で豚の意識を喪失させます。

豚は失血または放血により死亡します。豚がまだ失神しているうちに、一方の後ろ足に足かせをはめて吊り下げます。次に頸動脈を突き刺し、屠体から血液を抜き取り、血液を容器に集めます。このように、豚は失血で死亡します。一頭の豚から約3リットルの血液が採取されます。

今日、血液は貴重な生産品であり、人間の消費用、家畜の飼料、および研究に使われています。

湯はぎ処理

 

屠殺後、屠体を湯はぎ処理します。Horsensでは湯はぎ処理の新しい装置である、垂直蒸気熱処理(vertical steam scalding)を使用しています。つまり、屠体を上記キャビネットの中にくぐらせるのです。この処理によってその後、表皮(皮膚の外層)と毛のほとんどを容易に除去することができます。この湯はぎ処理方法は、タンクで行う通常の熱湯処理方法よりも衛生面で優れています。

屠体の分類

 

湯はぎ処理の後、豚の屠体を脱毛装置で処理します。ここで剛毛のほとんどが除去されます。次にRFIDチップの付いたギャンブレルに屠体を掛けて吊り下げます。その後、豚の分類と、登録を(生産者番号を見て)行います。

屠体はすべてAutoformの超音波装置によって分類されます。屠体が引っ張られて多数の超音波センサーの集まったフープの上を通るとき、超音波が発信され、その反響(エコー)が屠体の脂肪と肉の含有量の情報に変換されます。全部で127のパラメーターを測定することで、屠体に含まれる赤身肉のパーセンテージが正確に計算されます。計算された赤身肉のパーセンテージと登録された屠体の登録重量をもとに、納入された豚の品質に従って養豚農家への支払いが行われます。この分類結果はまた、顧客の求める企画を満たすために大分割および脱骨を行う前の屠体の格付けに使われます。


豚のデータ登録

 

豚は食肉処理場で識別できるように、食肉処理場に送られる前の段階ですでに養豚農家の供給者番号のマークが付けられます。

処理場では、豚を吊り下げる時のギャンブレルに識別番号/無線チップが付いており、食肉処理のプロセスを通して自動的に読み込まれます。このデータは屠体をできる限りの最善の方法で確実に切断するために使われます。

データはデジタルシステムに登録され、そこで重量、品質、カッティング、養豚農家への支払いが統合されます。

皮の処理

 

登録後、皮処理が続けられシンジング・オーブン(焼毛装置)とホイッピング工程で最終的な剛毛と汚れをとります。各屠体は2回ずつホイップ(激しく打つ)されます。豚は摂氏900度以上で3秒間焦されます。これによりすべての細菌が殺菌され、皮に適切な表面構造ができます。きれいになった豚の屠体は、次のクリーン食肉ラインの工程へ進んでゆくことになります。